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昨日フラれました。

ありがとう世界。いま私の世界は輝いている。


何かと言えば、昨日私はフラれることができたんですよ。すごい。フラれるってことは、恋になる可能性があったってこと。可能性があったけど無くなったってこと。

私が後生大事に抱えていたこの感情は、種の入ってない植木鉢じゃなかった。死んだ種の入った植木鉢だったんだ。


しんどい……。


最初からちゃんと話をします。

私は、あんさんぶるスターズのファンです。プレイもしています。

私の推しは守沢千秋君三年生。真っ赤に燃えるいのちの太陽。流星レッドです。


高校三年生にもなって特撮が好きで、暑っ苦しくて、お節介で、色恋沙汰に疎くて鈍くて、ちょっとそんな話題になっただけでも顔を赤くしちゃう。そんな彼のことを、私は大好きなんです。


そんな彼の、有名な台詞があります。

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あぁ、ところで大事な話をしていませんでした。あんスタは、乙女向けソシャゲアプリゲームです。乙女向けなんです。

上記の台詞は、別にルート選択を間違えたとか、そういうわけではありません。(そもそもあんスタにルート分岐などない)

真っ当にストーリーを読んでいった結果、「お前は彼女じゃないけどな」と言われるわけです。


もうちょっとこの台詞の説明をします。

守沢千秋君は、雨の中無茶をしたせいで風邪を引いてしまいます。そこをプロデューサー(プレーヤーの動かす主人公)が看病するわけです。


守沢千秋君は「ずっと看病してくれていたのか?」「ちょっと、嬉しいぞ。かわいい彼女にお弁当を作ってもらったり、看病してもらったりすることは、長年の夢だった」


とプロデューサーに対して言います。フラグやん? これもうフラグやん? フラグ三千パーセント立ってるやん?



その! 直後に!!

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これが来るんだよなぁ……。

そもそもね、アイドルとプロデューサーですから。恋愛しちゃいけないんですよ。そんな設定言われてないけど。むしろ口説きに来るやつもいるけど。まぁそいつは三月に、「アイドル活動に専念したいから身辺整理する」とか言って仲良くなった女の子みんな連絡先消しちゃうんですけどね。


さておき。


でもね、私が守沢千秋君のことを好きなのは、そこなんです。

守沢千秋君は、フラグをへし折って来る。だけど彼の台詞は、彼なりのジョークなわけです。

「まぁ、おまえは彼女じゃないけどな」は、彼なりの、ちょっと恋愛風に流れてしまった空気の変え方。

「俺と恋愛風になるのはまずいよな」みたいな(たぶんここまで深く彼の脳内で言語化されてはいないだろうけど)


守沢千秋君は、善意でもって上記の台詞を発してるんですよ。良い子なの。そこが好き。


というわけで私は守沢千秋君の夢女なわけですが。

まぁこじらせぬる女オタクがね、そんな私は守沢千秋君の彼女でね〜ウフフ〜アハハ〜みたいな幸せ妄想してるわけないじゃないですか。バスケ部のマネージャーでね〜とか家が幼馴染でね〜とか弟の付き添いで見たヒーローショーで一目惚れしてね〜とか! そんな! しあわせな!


せいぜい「守沢千秋君のライブに行って目が合った錯覚に酔いしれながら終電二本前の電車に乗りたい」とか


「一度だけ行ったことのある守沢千秋君のライブを心の思い出に、少しだけ彼と目元が似てる男と結婚したい」とか


「守沢千秋君の結婚ニュースを聞いて、一人ワンルームマンションで美味しくもない発泡酒を空けたい」とか。


そういう拗らせた妄想しかできないんですよ。


だけど、だけどね。

私と彼の間には二次元と三次元の隔てがあって。

どれだけ私が妄想を逞しくしようと、それが叶う時は無いのです。


どれだけ夢小説を読み漁っても、原作で「あーん」とかハグしてる守沢千秋君とプロデューサーを読んでも、そこに存在しているのは、守沢千秋君とプロデューサーの甘い話。


究極言ってしまえば「わたし」じゃないんです。

「わたし」じゃ取らないような選択をする。「わたし」とは違う性格設定の。「わたし」とは違う容姿をした子と、守沢千秋君の恋愛。


それはそれで美味しいんですけどね。楽しいんですけどね。どうしても目線は近所の煩いおばちゃんでね。感情移入とかむりむりむりぽ。


だから、「わたし」は、守沢千秋君にフラれることは、不可能なんです。だってそもそも、彼の世界と「わたし」の世界は違うのだから。


彼が語りかける「おまえ」は「わたし」じゃないんです。


けれど昨日。それがひっくり返りました。

あんさんぶるスターズ on stage


佐伯亮君演じる守沢千秋君は、格好良くて、あったかくて、お節介で、頼りになって、素敵な赤いヒーロー、守沢千秋君そのものだった。


千秋楽。最後の舞台挨拶。

流星隊の挨拶で涙ぐんでしまう佐伯亮君は、ほんとうに守沢千秋君みたいで。

私も感無量だった。


そこで、最後に佐伯亮君が、守沢千秋君が、言った台詞。

「まぁ、おまえらは彼女じゃないけどな!」

泣きながら、でもハッキリと、彼はそう言いました。

「おまえら」って。

「わたし」を含む集合を呼んで、「彼女じゃないけどな」って、そう言ったんです。


one of themとして、「わたし」は、その時、守沢千秋君と、同じ世界に、生きてた。


そしてね、「まぁ、おまえは彼女じゃないけどな」この台詞、メインストーリーじゃないんです。あんステのストーリーはメインストーリーを追うものなので、つまり、ステージの台詞じゃないの。


佐伯亮君が、守沢千秋君の台詞として、これを選んだ。

この「まぁ、おまえは彼女じゃないけどな」って、有名な台詞で、だから佐伯亮君はこれを選んだんだと思う。

そこには善意しかない。


ここの精神がほんとうに守沢千秋君そのもので。

私は、「わたし」として、守沢千秋君に、フラれることができた。フラれることのできる土俵で、私は生きてた。


ありがとう世界。

ありがとうあんさんぶるスターズ

ありがとうあんさんぶるスターズ on stage

ありがとう守沢千秋君。

ありがとう佐伯亮君。


ありがとう。ありがとう。